菅直人首相が9月に辞任する意向を発表したことから、次の首相候補選びが始まってる。次期首相の最有力候補とされるのは、野田佳彦(よしひこ・のだ)財務相だ。
野田氏は1957年5月20日に、千葉県船橋市に生まれた。父は陸上自衛隊員。1980年3月に早稲田大学政治経済学部政治学科を卒業した。
1985年に松下政経塾の1期生として卒業した。松下政経塾は、パナソニックの創業者である松下幸之助(こうのすけ・まつした)が開設した、日本の次世代のリーダーを育成するための学校。野田氏はそこを卒業した後、家庭教師、都市ガスの点検員、教育相談所の所長などとして働きながら、政治家を目指した。そして、青年政治団の幹事長を経て、1987年に千葉県の県議会議員に29歳で当選。県議を2期務めた。
1993年の衆議院選挙に新しく結成された「日本新党(にほんしんとう)」から立候補して当選する。しかし、後に日本新党は解党になる。そこで「新進党(しんしんとう)」を結成した。1996年の衆議院選挙では「新進党」から立候補して落選した。
2000年の衆議院選挙は、民主党から立候補し、再び当選した。2002年に民主党内に「第二期 民主党をつくる有志の会」を結成。現在も支持母体となっている。
2009年に成立した鳩山由紀夫内閣の財務副大臣に就任した。当初は、防衛大臣へ就任する噂があったが、軍の積極的な役割を主張していたことから、穏健派の反対があり、実現しなかった。
2010年に鳩山首相が辞任し、それまで財務大臣だった菅直人が首相になると、菅直人に交代して副大臣から財務大臣に昇格した。