アメリカの人気歌手、レディー・ガガが6月21日から7月1日まで11日間、日本を訪問した。今回の来日は、昨年4月の公演以来で、4回目。目的は、新曲「Born This Way」のプロモーションと、東日本大震災の慰問。彼女は、初日から最終日まで、日本のファンに特盛りのサービスを振舞った。
訪日中に出演したテレビ番組は、バラエティーなど10番組に及んだ。SMAP×SMAPでは料理の腕前を披露した。さらにSMAPとコラボしてメドレーを歌った。また、40年続く影響力のあるインタビュー番組「徹子(てつこ)の部屋」にも出演した。
また25日には、千葉県で開催された東日本大震災復興支援イベント「MTV VIDEO MUSIC AID JAPAN」に出演した。彼女はコンサートの最初に登場した。黒いブラッジャーとパンティーを履いた姿で、巨大なクモの巣に捕まっていた。しかし、その後、くもの巣から解き放たれた。そして、巨大なクモの形をしたピアノを弾き、「Born This Way」と「The Edge of Glory」を歌った。東日本大震災の被災者たちが、立ち直ることを物語った演出のようだ。ライブ後には記者会見も行い、「日本が大好き。ここに住みたいくらい。夢を持つことが大事」とメッセージを送った。
このコンサートの司会を務めたのはAKB48のメンバーたち。前田敦子(まえだ・あつこ)、大島優子(おおしま・ゆうこ)、高橋みなみ(たかはし・みなみ)、篠田麻里子(しのだ・まりこ)などだ。高橋みなみ(たかはし・みなみ)は、特に印象に残ったエピソードとして、「やはりオープニングのレディーガガさんがかっこよかったですね~。パフォーマンスもすごかったですし、表現力もすごかったです。オープニングから会場がウワー!ってなってました」と振り返った。また、レディーガガのメイクについては「目をつむった時に、目が出てきた時には、うぉ~キター!って思いましたね」と、衝撃を受けたことを明らかにした。
コンサートの出演者は国内外の21組のアーティスト。レディーガガの他に、EXILE、安室奈美恵(あむろ・なみえ)、西野カナ(にしの・かな)、EXILE、SHINee、そして韓国の少女時代などが熱唱した。その模様はMTVが世界に放送した。
レディーガガは親日家として知られている。彼女は日本のポップカルチャーに感銘を受け、左肩には「LOVE TOKYO」とタトゥが入っている。今回は4度目の来日で、渋谷や原宿でショッピングを楽しんだ。また、六本木にあるチェーン店の『すしざんまい』で、お寿司や天ぷら、焼き魚を堪能した。しゃぶしゃぶの『しゃぶ禅(しゃぶぜん)』には滞在中2度も来店した。
彼女が日本にて関心を持ったきっかけを記者たちに次のように話した。「日本のカルチャーにはもともと興味があったけど、私の親友でスタイリストのニコラが日本人のハーフだということが大きいかしら。彼とはもう何年も一緒に仕事をしてきたわ。だから、私が日本のカルチャーやファッションに凄く興味を持つようになったきっかけはニコラの存在よ」
ニコラとは、Nicola Formichettiのことで、ガガの衣装を作る集団『ハウス・オブ・ガガ』のメンバーだ。日本のファッションブランド、ユニクロのスタイリストも務める。レディーガガは、彼を通じて日本を知り、好きになっていったそうだ。彼女が飼っている犬は日本種の柴犬(しばけん)で、「ヨーコ」という名前らしい。
レディーガガは、東日本震災が発生した直後に、被害者支援金を集めるため、「日本の為に祈りを。」と書かれたリストバンドを製作して販売した。その収益金は1億2000万円(約50 百万バーツ)。他に自分のポケットマネーを1億2000万円(約50 百万バーツ)。合計で2億4000万円(約100 百万バーツ)を寄付した
これらの功績を称えて、日本の菅直人(かん・なおと)首相は、レディー・ガガの来日中の6月30日ににホテルに花を贈った。それに彼女は7月1日、ボーカロイドの初音(はつね)みくと思われるコスプレ衣装を着て日本を離れた。